商標権とは?わかりやすく解説

商標権とは?わかりやすく解説

近年、SNSの普及に伴い、企業自身も知らない間に世界中に情報が拡散されることで、商標権侵害を訴えられる事例が増えています。ここでは、商標権侵害の実際の事例をいくつかご紹介します。

SNSにより権利侵害が発覚、売り上げを落とすことに...

SNSにより権利侵害が発覚、売り上げを落とすことに...

地産の材料を活かした新しいドーナツを考案したA社。SNSで、特徴的な見た目と商品名が話題になったことから、遠方からの購入者や売り上げが増加しました。

ところがある日、B社から商標権侵害を訴える内容の警告書が届きました。警告書を受け、弁理士に相談したところ、B社の警告は妥当とのこと。

ドーナツの名称を変更した上で商標権を取得したため、包装紙や販売用チラシなどを作り直すコストが発生したほか、顧客からは模倣品と勘違いされ、大きく売り上げを落としてしまいました。

参照元:特許庁「あなたが考えたその商品名、本当に使って大丈夫ですか?」[PDF](https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonota/service/document/index/h29-furoku2.pdf
警告を放置していたらとんでもないことに

警告を放置していたらとんでもないことに

自社で販売している商品に自社の愛称を示すネーミングを使用していたC社。ですが実はそのネーミングは、D社が商標登録を行っていました。

D社から警告があったものの、具体的な回避手段をとることなく使用を継続していたところ、なんと、D社が東京地方裁判所に差止請求と損害賠償請求を求めて訴訟を起こしたのです。

結果として、C社は損害賠償など、数千万円を支払うことになった上、店名、パンフレット、商品タグ、名刺、ホームページ等も全面的に変更せざるを得なくなってしまいました。

参照元:商標登録革命(https://www.trademarkoffice.jp/トラブル事例集/トラブル事例集1/)
自社の方が先にサービスを行っていたのに...

自社の方が先にサービスを行っていたのに...

実家が経営していた家具屋を継いだCさん。 これまでは地元密着型の経営でしたが、代替わりを機にインターネットに詳しいという強みを生かしてネット販売を始めました。
実際に見てみないと商品を選ぶのが難しい家具ですが、Cさんはストーリー性のある商品説明でイメージ戦略に成功し、全国から注文が舞い込むようになりました。

事業も軌道に乗ってきたし、そろそろ商標登録をしようかなと知り合いの弁理士に商標出願を依頼したところ、「すでに類似商標がD社により出願されていて登録は難しい」と言われました。
あわてて詳細を見せてもらうと、たしかにCさんのお店の名前を少し変えただけの類似商標が出願されていました。インターネットで出願人D社を調べてみると、Cさんの店と似たようなコンセプトの家具店を開いているようです。

さらに弁理士は、「この出願が登録されるとCさんが今の店名を使用することはできなくなります」と言います。
ウチの真似をしたのはあっちの会社なのに...Cさんは営業資料やウェブ、看板などを店名に関わるものすべてを変えなければならなくなることに愕然としました。

引用元:創業手帳(https://sogyotecho.jp/shouhyou-example/)
商標登録せず、大口契約を逃してしまった

商標登録せず、大口契約を逃してしまった

起業家人生を賭けた新商材のポテンシャルを信じて毎日営業に励んできた起業家のEさん。そのかいあって、ついに大口の商談がもう一歩でまとまるというところまで来ました。

そこで、お客様から「法務部から確認するように言われているんだけど、これって商標登録してありますよね?」の一言
商標なんかぜんぜん気にしたことがなかったEさんが調べたところ、すでに同業他社により商標登録されていたことが判明

「トラブルに巻き込まれるのはイヤだから、今回の話はなかったことに」...商標登録を怠ったがために、大商談を逃してしまいました。

引用元:創業手帳(https://sogyotecho.jp/shouhyou-example/)
まとめ

商標権では、実際に権利侵害が認められ、多額の賠償金が請求された事例も数多く存在しています。また、店名や商品名を変更する場合でも、看板やショップカード、商品パッケージ、販売用チラシ、CMなどを全て変更する多大なコストが発生します。

商標権の登録をお考えの際は、ぜひ弁理士に依頼して、調査からしっかり行いましょう。

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